森をつくる>小原本陣の森

「小原宿活性化推進協議会」「小原本陣祭」など地域と連携

 緑のダム北相模の活動する小原本陣の森は、その名前からもわかるように、江戸時代の宿場町で、甲州道中の西行き専用の宿場として栄えた小原宿の背後に広がる森です。現在の甲州街道沿いの交流センター「小原の郷」から少し入ったところにあります。
 この森はU字型の尾根の中心を沢が流れており、急斜面が多いのも特徴です。地形が複雑なために、変化に富む森で、植生もタマアジサイの群落などの珍しい植物も見られます。2005年から我々は、約80haのこの森で間伐、枝打ち、下草刈りなどの森林整備活動を行っています。また、2007年より専門家の協力により、植生を中心とする生態系調査も行っています。
 小原本陣の森は急斜面が多く,地質が小仏砂礫層により崩れ易いため、定例活動では初心者の参加をお断りしています。緑のダム北相模では,もう一つの活動フィールドである若柳嵐山を「里山交流の森」とし,小原本陣の森は「担い手育成・実践の森」としています。



 緑のダム北相模は、この森で単に森林整備活動をするだけでなく、「小原宿活性化推進協議会」へ参加しています。「小原宿活性化推進協議会」では、6事業のうち、「孫山周辺景観整備プロジェクト」、「甲州古道復元プロジェクト」、「小原宿町並み保全プロジェクト」の3つの事業に協力しています。さらに毎年文化の日に行われる地元のお祭りである「本陣祭」へ参加するなど、地域の方との交流にも力をいれています。
 日本の森林問題を難しくしている一つに、小規模の地主さん達が多い、という問題があります。小規模多数に所有区画が分かれているため、作業効率が悪く、切り出される材も高コストになってしまいます。
 緑のダム北相模では、多数の地主さんたちによって管理されている森を、相模原市と恊働し、これらを「団地化」し、より効率的に整備するというプロジェクトを提案しています。