森をつなぐ>相模原市環境まつり

麻布大学と学術協定を締結

 さがみはら環境まつりの会場、ミウィ橋本のインナーガーデンを舞台に麻布大学とNPO法人緑のダム 北相模の間で包括協定に関する調印式が行われました。
 今回の締結では麻布大学の学生を中心とするForest Novaという学生連合が数年来、緑のダムと 相模湖の森林整備や環境教育をはじめ多くの地域貢献活動を協働してきた実績が大きな契機となったことは間違いありません。ノバの学生たちの旺盛なボランティア精神と生物や森林に寄せる誠実な共生感覚は確かに大きな可能性を感じさせるものですが、そうした彼らの真摯な思いと実践を確実に受け止めていただいている緑のダムの方たちの度量の深さも感嘆に値します。
 相模原市に教育・研究の拠点を置く麻布大学にとって、市民レベルの草の根による市民活動と本格的な連携をはかることは、大学が地域社会の一員として地域活性化の一翼を担うとともに、大きな潜在力を持つ学生たちに真に社会に貢献できる人材育成の機会を与えられることでしょう。自分は教員職の傍ら、熱帯林行動ネットワーク(JATAN)という森林関係のNGOで活動しています。EU、米国、豪州では、違法伐採問題の水際対策で政府主導の強硬な木材規制をスタートさせています。違法材問題ではいまや先進国社会で唯一日本のみが旧態依然の不徹底な規制に甘んじていています。
 緑のダムが取り組む「森林・林業の復権」に地域の教育機関と市民団体の協働が少しでも一石を投じ波紋となって広がればよいと願っていますし、そのための助力は惜しまないつもりです。足元を固めて国際的に後れを取っていると地球の森林破壊阻止に向かいたいと思います。

原田公(麻布大学国際コミュニケーション研究室)、本会ニュースレター2013年8月号より